年4回行われる昇級審査会。
今回の審査で目を引いたのは、入門2年半で初審査となる長坂さんだ。
今まで審査を受けていなかったが、本人としては「昇級にあまり興味が無かった。」との理由だった。
今回の審査に対しては、「森(善十朗)先生から受審を勧められたからです。目標としている先生からの勧めですので必ず自分にプラスになると思いました。」と受審を決意したとのこと。
壮年部の古株、長坂さんの初挑戦が始まった。
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審査は全員での準備体操から始まり、基本稽古、移動審査と通常の稽古と変わらない種目を行ったが、普段の道場とは場内の空気が違うため、受審者は大量の汗を額にうかべ、強張った表情が目立った。
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型の審査に移ると山田師範や阿曽師範代から容赦なく激が飛び、更に緊張感が増した。型には、力の強弱、息の調整、技の緩急といった組手に重要な要素が含まれており、ただ順番だけを覚えるのではなく、一つ一つの動作の意味を意識して普段の稽古を行わなければならない。全ての稽古は組手に繋がらなければ、極真空手とは言えないのだから。
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組手の審査は直接打撃制で行われたが、極真空手では組手後に必ず礼をして握手をする。お互いが心身を強くする為、協力してくれたことに対しての感謝の意を握手に込める。組手審査では強いことと同じぐらい精神的に粗暴ではないかということを重要視する。
ちなみに長坂さんは白帯の為、組手審査は行わなかった。
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体力審査では新宿道場の神田10級が目を引いた。
なんと上級者でも難しい拳での逆立ちをやってのけたのだ。
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審査種目が終わり、山田師範からの総評では「上級者は指導する立場にあるが、基本、移動、型とも稽古が足りないと感じた。もう一度稽古を見直すように。また道場訓に沿った行動をしていれば整列時も機敏に動けるはず。上級者は技だけではなく、道場での立ち振る舞いも手本となるように」という厳しい内容だったが、その言葉には今後の城西支部を支える人材になってほしいという強い希望を感じた。
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審査終了後、初挑戦の長坂さんに合格した後の目標を聞いてみた。
「今までと変わらず、毎日練習して日々精進していきたいです。いつかは森先生に追いつくのが目標です。」
太ってきたので健康維持の為空手を始めたという長坂さん。
そんな軽い気持ちで始めた空手だが、今では「生き甲斐です。」と語る。
これから順調に昇級していけば彼も指導する立場となり、更に極真空手の魅力を
見つけるだろう。
がんばれ!長坂さん!
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