城西支部の指導員
貝沼慶多(旧:貝沼慶太)は元キックボクシング日本王者という異色の経歴を持つ。
選手時代の異名は「反逆のかませ犬」。
「かませ犬」とは四国の闘犬から生まれた言葉で、有望な選手に勝ち癖をつける為に対戦を組まれる選手を表す隠語である。
当時の貝沼は負けることが前提の試合で格上の相手に異名どおり逆に噛みつき、全日本王者の座についた。
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当時はバブル崩壊後の不況真っ只中。
絶対不利な状況を跳ね返す貝沼は時代的背景も後押しし、キック界屈指の人気選手となった。
あれから13年…
2007年6月24日
城西支部の内部試合で「反逆のかませ犬」が育てた選手が勝ち進んでいた。
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緒戦、その選手は100Kg超の巨漢選手との対戦で体格差に手こずるも中盤から調子を上げていき最後は中段への膝蹴りで一本勝ちを奪った。その姿には絶対不利を跳ね返してきた貝沼の姿とダブって見えた。
久米川道場所属 斉藤直也。職業 公務員。
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彼は学生時代に極真空手を習っていた時期があったが、志半ばで断念していた。その後は社会人となり多忙な生活を送っていたが、やり残した気持ちが燃え尽きることは無く一念発起して再び道場の門を叩いた。 そこで出会ったのが貝沼だった。
貝沼の柔らかい物腰ながら、キックで培った実戦仕込の指導方法は斉藤の燻っていた気持ちを燃え上がらせた。
決勝戦 --- 相手は茶帯。素人目に見ても青帯(8級)の斉藤には勝ち目が無いものと見えたが、ここでも貝沼譲りの不屈の闘志を武器に相手を圧倒。見事優勝を決めた。
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「試合中は無我夢中でしたが、勝った瞬間に指導していただいた先生や仲間の顔が目に浮かびました」との言葉から貝沼を中心とした久米川道場の結束がうかがえる。
久米川道場の強い結束には貝沼の力が大きいのだろう。
年齢や段位などは関係なく誰でも丁寧に指導する姿勢に、多くの道場生が慕って集まっている。
かませ犬時代の苦悩、その後の栄光。
貝沼には「弱くても、いつかは強くなりたい」という心の声が聞こえるのかもしれない。
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「反逆のかませ犬」の教え子達は今後、更に大きな舞台に噛みつきに行くのだろう。
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