第17回全関東大会
準決勝
小林の前に、今大会1番の難関が立ち塞がった。
市村直樹 現下北沢支部 支部長
全日本大会、全世界大会で常に上位に進出している百戦錬磨の超ベテランだ。
今大会も出場者の中で最高齢の42歳にも関わらず、圧倒的な強さで勝ち進んできた。小林にとって、自分が産まれる前から全日本で活躍していた大先輩との対戦は
集中力を極限まで研ぎ澄まさせた。
試合開始。
開始と同時に攻め込んでくる市村選手。
並みの選手なら、面食らってペースを奪われてしまうところだが
小林の集中力は瞬時に反応した。
そして初めの猛攻をしのいだ小林は、偉大な先輩を越えようと果敢に攻め
本戦で判定勝ちをおさめた。
もともと高い潜在能力を秘めた小林は、大先輩を越えたことで勢いがついた。
決勝では近藤、阿曽と超重量級の選手に勝利した荒木選手と対戦。
トリッキーな動きにも慌てることなく終始攻め続け勝利。
最年少の関東王者が誕生した。
若干18歳で関東王者になった小林だが昨年まではどん底を味わってきた。
2年前の関東大会では実力が評価されながらも、
対戦相手の顔面を殴打してしまい反則負け。
優勝候補と期待された昨年の国際青少年大会では、トーナメントの途中で手首を骨折。
優勝を逃してしまっただけではなく、半年以上はまともな稽古をすることもできなくなってしまった。
同じ道場の森善十朗や鎌田翔平が活躍する姿を見て、
治療に専念することしか出来ない自分をもどかしく感じた。
怪我から完全復帰した今年。
今までの欲求を爆発させるが如く、連続して試合に出場した。
2月 東京都大会 優勝
6月 全日本ウェイト制大会 ベスト8
そして今回の関東大会優勝。
だが戦うことに枯渇していた小林は、次の戦いに照準を合わしている。
次の戦い・・・
第41回全日本空手道選手権大会。
面子はそろった。
11月、東京体育館に東京城西支部の3本の矢が襲いかかる。
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