戦国時代の名将 毛利元就は、ある日、三人の息子を呼び、1本の矢を折るよう命じた。
息子たちが難なくこれを折ると、次は3本の矢束を折るよう命じた。
しかし息子たちは誰も折ることができなかった。
そして一本では脆い矢も束になれば頑丈になるということを示し、三兄弟の結束を強く訴えかけた。
平成21年11月21、22日。
第41回全日本空手道選手権大会。
東京城西支部から3名の選手が出場する
森善十朗
今年8月に行われた第4回世界ウェイト制大会中量級の王者。
類まれなる素質が猛稽古により開花。一気に世界の頂点まで上り詰めた。
海外での試合経験も豊富な森は、海外選手との対戦には絶対の自信を持つ。
海外の強豪選手が多数出場する今大会では、その実力を証明し、
城西支部のエースから日本のエースに駆け上がる。
鎌田翔平
身長185cmと海外選手にも引けを取らない体格だが、最大の武器は驚異的なスピードだ。
軽量級以上のスピードに多彩な足技は、出場選手の中でも高いKO率を誇る。
今年3月行われた千葉県大会では並みいる世界大会代表選手を抑えて優勝。
5試合中3試合が一本、技ありを含む勝利で実力を証明した。
今大会では、世界の強豪を相手にKO劇を繰り広げる。
小林大起
若干18歳で全関東大会の優勝を飾ったスーパールーキー。
重厚な攻撃、多彩な足技、最後まで運動量が落ちないスタミナと何拍子も併せ持つ選手だが、
最大の武器は、骨折した手でも顔色変えず相手を打ち続けられる闘争心。
狙うは初出場初優勝のみだ。
今大会は全日本大会史上、最も日本の王座が危ぶまれる大会となる。
ロシアのダルメン・サドヴォカソフ(第9回全世界大会4位)
スペインのアレハンドロ・ナヴァロ(第9回全世界大会6位)
ブラジルのエドアールド・タナカ(第9回全世界大会7位)
海外から強豪選手が多数出場。
この過酷なトーナメントでの日本勢の戦いぶりが、
2年後の世界大会で日本が王座を奪回できるかを大きく左右することは間違いない。
だが王座奪回の為には今大会での日本王座死守が絶対条件となる。
そして、その鍵を握るのは
「城西の3本の矢」。
彼らは決して折れはしない。
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