『関東で一番強い』
その称号はどんなに尊いものなのだろう。
新人戦ながらあと一歩の所までたどり着いた男達がいた。
ルモワンヌ・ファビアン
愛称 ファブさん
二年前にフランスから来日し、めきめきと実力をつけてきた。
デビュー戦の内部試合では圧倒的な優勝を果たしている。
反対のブロックからは明治大学同好会、斎川直樹が奮闘。
白帯の時から試合に出場していた、彼だが、勝てない時期が続いた。
彼が変貌を遂げたのは、昨年行われた、城西支部内部試合。 決勝まで勝ち進み、優勝者をあと一歩まで追い詰めた。
決勝で城西対決になるか? そう思わせるような勝ち上がりを見せた二人。 しかし、準決勝で斎川は下段回し蹴りを蹴られて敢え無く敗退を喫した。
一方、ルモワンヌは圧倒的なパワーで決勝進出。
決勝戦。
相手は斎川を下した選手であった。 本戦で引き分け。 延長で判定負けとなった。 しかし内容は勝るとも劣らないないようであった。
そして彼が上級で活躍する日もそう遠い未来ではないことを感じさせた。
城西支部では今大会優勝者を輩出することができなったが、多くの出場選手は2名の活躍を見て、更に奮起するに違いない。