当時南口駅前雑居ビルの5Fにあった旧新宿道場で入門して以来、10年半の年月が経過しました。その間、仕事上の転勤で支部を2回離れ、稽古にブランクができたりすることもありましたが、いつまでも長く続けて行こうという入門時の目標どおりに、これまでおおむねやってくることができました。
道場は、続ける勇気と根性がないばかりに学生時代に運動部活動を辞めてしまってからずっと大きな悔いと敗北感を引きずってきた自分が、青春の忘れ物と自信を取り戻す機会と、多くの仲間や先生との貴重な出会いを与えてくれました。それだけで十分に幸せなことと感じて稽古を続けてきましたが、このたびの審査で昇段をお許しいただけましたことは、誠に望外・想定外の喜びであるとともに、今や初段位の重責を思い緊張に身の引き締まる思いです。
師範以下、支部の先生方、とりわけ入門以来長きに渡り親身にご指導くださっている山辺先生・成田先生、一緒に稽古に励んでくれた多くの道場生の皆さんには、あらためまして感謝とお礼の気持ちをお伝えしたいと存じます。
また、この場をお借りしまして、転勤先でお世話になった宮崎支部、特に所属していた都城道場の杉尾師範代ほか道場の皆さんにも心よりの感謝の意を表したいと思います。
多少からだにガタも生じ始め、病ともうまく付き合っていかねばならない年齢になってまいりましたが、あくまでも「本業極真空手家たる副業会社員」の心意気で、さらにいつまでも長く修行に勤しみ、技と精神の研鑽を目指してゆきたいと存じますので、先生・先輩方、そして道場生の皆さん、これからもどうぞ宜しくご指導のほどお願いいたします。
多田 勝 新宿道場