この度は、初段審査の機会を与えていただきました事、心よりお礼申し上げます。
この私が黒帯とはまさに奇跡。
ご指導頂いた先生、先輩方、一緒に稽古に励んだ皆さま、そしてこれまでの日々に感謝の言葉しかありません。
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私が、吉祥寺道場の門を叩いたのが2008年10月。当時37歳、すでに壮年部。今更どうした?と誰もが思うなか、ただどうしてもやってみたい、今まで生きてきた自分にこれからずっと誇れる何かを見つけたい、という一心だったと思います。
私より半年早く小学5年生の息子が入門し、お世話になっていました。運動があまり得意でなく、引っ込み思案。心身ともに強くなってほしいと願い空手を習わせることに。やはり極真だろうと自宅から程遠い吉祥寺道場に巡り会えました。開いて間もないこともあり、小さな可愛らしい先輩たちに囲まれ、のびのびと稽古。そんな息子のお迎えを続けるうち、やっぱり私もやるんだ!!と飛び込んだ次第です。 |
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息子と続ける稽古は、本当に楽しい日々でした。大きな怪我もなく、少しづつ着実に心も体も強く、逞しくなっていく自身と息子の成長が嬉しくてたまりませんでした。風が強く、雨も強く、足取り重い日に「風が強くて前に進まないよ。(休みたいよ。)」と半ベソで携帯電話をかけてきたあの時。仕事をしている私は、「大丈夫。傘の柄を短く持って、しっかり前見て」と、そんな風で飛ばされるわけないよと思いながらも、頑張れ頑張れと電話越しに応援。 |
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そんな息子も少ない稽古ながらも辞めることなく、4月に大学2年生になります。帰りが遅いと拗ねていた娘は高校に入学です。仕事をし、空手も続けたいという私の願いをきいてくれた家族には、何より感謝しています。理解してくれる家族がいたからこそ、今この時を迎えることができました。
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続けることは、なかなか難しい事です。道場ではたくさんの方々との出会いと別れがありました。様々な事情によりここから離れた方もいます。でも、この道場で得たものは心の糧となり、またいつかお会いできるのではと、心待ちにしています。私が続けていれば、ああ、あのオバチャンまだいるよ、あのオバチャンでも黒帯だよと、皆さんの励みになれるのではないでしょうか。これからも精進してまいります。何卒よろしくお願いいたします。
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